きらめきおばけ

隣国のきらめく男子たちの虚像を解釈する二次創作

私がキム・ヒチョルと出会ったころ 2

前々回の記事の続きです。

 

私が、キボムの舞台のお祝いに来た、室内でぐるぐる巻きの不審者的キム・ヒチョルに出会ったとき、私が持っているスーパージュニアの全情報は以下の通りでした。

1、なんか東方神起の友達

2、なんか人数が多くて、太った人とかもいる

3、ソリソリが流行ってる

4、最近中国人が訴訟を起こした

 

ハン様が訴訟を起こしたのは、2009年の12月のことでした。東方神起の3人の後追い的に訴訟を起こしたことにより、なんだかSMは訴訟まみれの事務所であり、みんな我慢できないほどアイドルの扱いが酷いというイメージになり、「ほら、やっぱりヤバい事務所なんじゃん!」という論がトンペン内で加速したのを覚えています。

 

こんな時にぐるぐる巻きの不審者、一体なんなんだ…と思った私は、キム・ヒチョルという名前を知りました。シンデレラという意味不明のあだ名も、女装が恐ろしく美しいということを知りました。そしてヒチョルは、最近訴訟を起こしたと噂のハン様と、とってもとっても仲がよかったことを知りました。

真ん中のハンチョルのラブラブぶりがすごすぎて(1:30〜)、見ていて恥ずかしいくらいに……

付き合っている、という確信。

 

SJ初期のヒチョルは、正直メンバーの誰にも心を許していないようで、いたずらっ子だけど本心を話せる人は誰もいないようで、鋭いナイフのような危うさを持っていて見ていてヒヤヒヤすることが多いです。特に、ドッキリでわざと怒る演技をする場面などがよくバラエティーで出てきましたが、おそらく普段からこんな感じでメンバーにキレてるんだろうな…と思うような雰囲気で、正直弟たちにとっても、扱いにくいお兄だったと思います。もちろん、ジョンスにとっても。でも、ハン様の隣にいるときだけ、ヒチョルは心を許したように穏やかで優しい雰囲気で……

私が東方神起の解散騒動でどん底にいて、5人の情報を血眼で漁っているときに、奇しくもヒチョルも唯一のメンバー内親友であり理解者のハン様を失った悲しみでどん底にいたのでした。

 

ハン様を失ってからのヒチョルの苦しみ表明は、とてつもなくストレートでした。この人、いつも問題が起こるたびに率直に意見表明をしてよく炎上したりしていますし、歯に衣着せぬ物言いが仇となり、アンチが多くて大変そうでしたが、ハン様を失ってからのヒチョルの苦しみ表明経緯は、あまりに率直で、率直すぎて、こんなことまで言っていいのかしらと心配になるほどでした。

12月、訴訟直後、ヒチョルのcyのスキンが真っ黒に

そのまた直後、cy完全閉鎖

年末年始にかけ、音楽番組を欠席(確か、MCを降板したりもしていたような…)

cyに上げる文章も、痛切な悲しみがこもっていました。(ヒチョルの韓国語を私が翻訳機にかけて、適当に日本語を整えただけです。)

水魚之交

大変な時そばにきて 酒一杯交わした人がいないね
楽しい時そばにきて 共に笑った人がいないね
悲しい時そばにきて 一緒に泣いた人がいないね
毎日そばでどうのこうの 争った人がいないね

これはびっくりしたっけなあ…

客窓寒灯

一人で歩く練習 

ハン様の荷物が宿舎から運び出されたあとは、猫と自分ひとりだけの部屋に、開きっぱなしの扉のスキンにしたこともありました。

そして、4月ごろの、カムバ前のこの書き込みを見て、私は心底ヒチョルのことがすきになりました。

私には友達が一人いる
韓国語は下手だが、中国語をとても上手にする
歌はそのまま上手にするが、踊りは本当によく踊る
私は猫が好きだが、その友達は子犬が好きだ
私は料理をできないが、その友達は料理が上手だ
私は毎日悪口を言ったが、その友達は笑った

 

本当に..

過ぎてみると、よくしたことが一つもなくて…
本当に申し訳なく..
そばにいた時よくしたのが一つもなくて…


別に感傷的な性格ではないんだけど。。
そのまま取ったようで涙が出るのを、酔ったようだな…
ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ

そばに誰かいるということはとても大切で幸せなことだ

私は年を取って大人になってもそれを分からなかった

ところで
一歩遅れて.... 今は分かった.. 私、本当に..ふふふふ

ある時上手にするという話がわけもなくあるのではないようだ^-^
会いたい.. という言葉がこのような時使うようだ(-┏)

 

悲しいシーン撮る時もうまく出なかった涙が
今はあまりにも痛く流れる 

ハン様を失って、ギリギリの精神状態だったことがわかります。他のメンバーもショックは色々と表明していましたが、ヒチョルのものは、質が全く違いました。

そして涙のSS2上海。SS2は昨年から、ずっとハン様と一緒にやってきた舞台でした。訴訟の数日前まで、相変わらずの熱愛パフォーマンスを見せつけていました。

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きっと、色々思い出したのでしょう。そして、もういないということを実感したのでしょう。悲しみはひとしおだったようで…

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さみしそう…そしてShining Starでは…

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2010年3月、東方神起は最後の頼みの綱であった日本での活動を休止しました。私は信じられないくらいのショックで、しばらく(文字通り)泣きながら寝込みました。5人のいない日々なんて考えられなかったのです。そんな時だったからこそ、ハン様を失ってもがき苦しむヒチョルの表情が、とてもとても胸に刺さりました。

 

「 そばに誰かいるということは、とても大切で幸せなことだ」

一番大切なハン様を失って、メンバー内で孤立していたところから、メンバーがいる幸せをヒチョルは噛み締めたようでした。ハン様がいなくなってボロボロの精神状態だったときに、随分と弟たちに助けられたようです。その後の5月〜のカムバは、今までのヒチョルとは全く違うものでした。

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BONAMANAの前座曲としてよくやっていたBoom Boom。放送された日、びっくり仰天しすぎました。

「ヒチョル、めちゃめちゃ踊っとる!!!!!!!!!!!!!!!!!!曲の最初から最後まで全部出演しとる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

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「BONAMANAでは、正直微妙そうな関係だったジョンスとめっちゃ仲良さげな演出しとる!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ソリソリの時には、曲の最後の方にだけチラっと出演するだけだったヒチョルが!

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あんなに神曲のノラゴだって頑なに最後にチラッと出演のヒチョルが!

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リパケのNo Otherでも、めちゃめちゃ楽しそうにしている!!!!!!!!!!!!!!!!!そしてメンバーと仲よさそうにしている!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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元から俳優志望だったヒチョルは、ダンスも歌もしっくりこないようで、ダンス担当や歌担当の弟たちに引け目を感じているようにも見えていました。そして、そんなこんなで、なんとなくメンバー内での居場所も作れなかったのか、作りたくなかったのか、そんな感じだったのだと思います。3集のタイミングで、キボムのようにフェードアウトしてしまいたい気持ちもあったのかもしれません。(宿舎から出て行った話もありましたし…)

しかし、4集のカムバでは、しっかりと自分の役割を演じきっていました。「アイドルなんだし当たり前だろ」と言われるかもしれませんが、ヒチョルにとっては、ようやくスーパージュニアとしてがんばる、という気持ちが芽生えたカムバだったように感じます。そして、メンバーを大切にするという気持ちも、同時に芽生えてきたようでした。

 

ハン様を失って、生まれ変わったヒチョルの輝きに私はすっかり虜になりました。ハン様と一緒にいた頃の閉じたガラスのハートの少年ヒチョルと、ハン様を失って生まれ変わってスーパージュニアのメンバーとして生きることを決意した大人ヒチョル、ひっくるめて全部全部好きになりました。

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強心臓での笑顔、本当に素敵だったなあ…

東方神起を失った穴はぽっかりと空いているけれど、ヒチョルが日々元気になっていく姿を見るのがとにかく楽しく、嬉しかったし、夏頃からは徐々に破天荒な言動も戻ってくるようになりました。東方神起の分裂騒動や、その後の3人の発言などについても、言うべきことはきちんと言ってくれました。とにかくヒチョルはどん底の私と同時期にどん底にいて、その後華麗な復活をとげて私の精神もそこまで引き上げてくれた存在なのです。神様はここにいたんだなあと思いました(宗教)

 

 

そして神様はその後も活動中なようで。

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おそらく、ユノとジェジュンのつながりには、何か、何かこの人がしてくれているような、そんな気がするのです。3人と事務所との大変で困難な問題についても、直接的な影響力はないにしても、神話兄さんとのつながりの場に同席したりと、何か、何かしてくれているような、本当に心の広く、深いお人なのでした。